「生ごみ」に執着し人里へ…撃退スプレーの問い合わせ増加

近くにあるホームセンターでは、クマ避けの鈴の売り上げが2024年より多くなっているほか、約1万7000円の撃退スプレーについても問い合わせが増えているといいます。グッズを見に来た配達員の男性は・・・

近くに住む 配達員の男性
「いつでも(クマが)いるのではということで、自分のエリアよりもうちょっと遠いエリア、山の中のエリアの方はクマスプレーを持って入ったりしてる人はいる」
――ご自身も?
「これだけクマが増えてくると心配」
住民は、クマを寄せ付けないためにこんな対策をしていると話しました。
近隣住民
「ごみ出しのルール。前の日の夜から出さないとか」
――夜はダメなんですか?
「クマが来て漁る。そうしたらクマは味を覚えたら毎回来ます」
人とクマの境界線がなくなりつつある北海道。そのきっかけのひとつは、「生ごみ」だと専門家は指摘します。

7月、新聞配達員の男性が襲われ死亡した福島町では、被害の3日前からクマが生ごみを漁っていました。
野生動物被害対策クリニック北海道 石名坂豪 代表
「最初の生ごみ被害はこういう山際で起こるんですけど、一度山際で生ごみに餌付いてしまうと、山から多少離れたところであっても、完全に執着心のスイッチが入ったクマが夜な夜な住宅地を徘徊して、他の生ごみ探し回っちゃう」
一度、執着してしまうと何度でも人里に現れるクマ。住民が身を守れるための体制作りが急がれています。