■強力な感染対策講じるも“限界”

清山会の高齢者施設では、利用者に1人でも感染者が出た場合、部屋を色でゾーン分けします。職員は赤いゾーンに入る際には、より強力な感染対策をしなければなりません。
赤いゾーンに立ち入る職員は、より感染予防効果の高い医療用マスクを着用し、食事の介助では、フェイスガードを着用します。
また、感染した入所者には、療養期間が終わるまで自室のみで生活してもらい、ほかの入所者との接触をなくすようにしています。しかし、こうした施設側の工夫にも限界があります。


清山会医療福祉グループ代表・山崎英樹医師:
「高齢者施設で感染者が出ると、濃厚接触や感染した職員が仕事に出られない。平時から職員が不足しがちな介護施設ですから、仕事量が増えて人手が減るということで、そのために被害にあうのは高齢者」

県によりますと、今月、高齢者施設で発生したクラスターの件数は▼54件と全体の▼7割以上を占めます。

山崎医師は、「新型コロナは依然として高齢者にとっては危険」と指摘します。