終戦の日を前に角三さんはある人を訪ねました。中能登町に住む松本武夫さん89歳。第二能登丸海難事故の生存者です。

角三外弘さん
「第二能登丸が機雷にふれてもう80年になるけど、松本さんはその頃振り返ってどう考えているかなって」
第二能登丸の生存者 松本武夫さん
「それは忘れんね。戦争とは恐ろしいもんだったなと」

当時9歳の松本さんは顔にできた湿疹を治すため父親と和倉温泉に湯治に行っていました。勤労動員の仕事を終えた姉と合流し鵜浦町の自宅へ戻る途中に第二能登丸の事故に巻き込まれたのです。

第二能登丸の生存者 松本武夫さん
「事故が起きた時、まだ外は明るかった。8月だから。能登島に寄って、能登島の人を下ろして出てから何十メートルか何百メートルか鵜浦に向かい出たところをドカンとやられた・気が付いたら海の中だった船に乗っているのは忘れて泳いでいるような格好で。底から爆発したので水が渦を巻いてぐるぐる回っていた」


松本さんは近くにいた人に助けられ一命を取り留めましたが父と姉は帰らぬ人となりました。