日米の狭間で葛藤した二世たち
アメリカ上院議員として有名だったダニエル・イノウエさん(1924~2015)も日系二世の元兵士。イタリア戦線に派兵され、右腕を失っています。

広島にルーツがあるハリー・フクハラさんは、自身がアメリカ兵となる一方、広島に残った実の兄は原爆投下により命を落としました。戦後、広島を訪ねるとアメリカ軍の制服を着ていた姿に母親たちが驚愕したと言います。

日本とアメリカの狭間で葛藤するなか、戦後GHQの通訳として重要な役割を果たした二世兵士たちも多くいました。
ドキュメンタリー写真家・宍戸清孝さん:
「カン・タガミさんはマッカーサーと昭和天皇の通訳を務めた人です」

GHQの最高司令官ダグラス・マッカーサーの通訳を務めたというカン・タガミさん(1918~2015)は広島出身の両親を持つ日系二世兵士でした。1946年からマッカーサーの専属通訳を務め、1948年には、昭和天皇と侍従を伴わない1対1の対面を果たしています。