80年前の1945年、アメリカ軍による空襲を受け、福岡も火の海となりました。死者・行方不明者はあわせて1146人にのぼります。

一方で空襲のあと、福岡市に置かれていた旧日本陸軍の西部軍は、墜落したB-29爆撃機に搭乗していたアメリカ兵などおよそ40人を処刑しました。

こうした加害と被害を生む戦争の愚かさを訴えようと、子供たちが平和劇で伝え続けています。

小さな俳優たちが演じた舞台

今年8月6日。福岡県筑紫野市で平和劇「火の雨が降った日」が上演されました。80年前の「福岡大空襲」の惨劇を描いた舞台です。

空襲警報の音が鳴り響く舞台に子供たちの声が響きました。

「いそげー!敵がすぐそこにおるぞ!早く防空壕に避難しろ!」

迫真の演技を繰り広げたのは、筑紫野市や春日市など筑紫地区5市でつくる「筑紫こども会議」に所属する主に小学生から高校生までの子供たちです。

「あ・・・学校が燃えてる」「圭助か?圭助!」「父ちゃん!」「圭助無事だったか」

演技指導は・・・学校の教職員や市の職員

今回で39回目の上演となる平和劇。

指導するのは、教職員や市の職員。小さな俳優たちと一緒に練習に励んできました。

教職員
「難しいけん、あとで読み仮名ふってもらって」

職員
「本番はもっと声がでるようにね」

今年は戦争によって受けた被害だけではなく、加害の歴史も脚本に盛り込みました。