鹿児島県内の60代女性が先月下旬、「イガラシ」を名乗る男からのうその電話を信じ、1000万円相当の暗号資産をだまし取られました。
県警によりますと、県内の60代の女性は先月下旬、「イガラシ」を名乗る男から、「あなたに500万円相当の暗号資産があることが分かったので、私たちの会社で振り込み手続きを手伝います。費用は3万円です」などと電話がありました。
大金が手に入ると思い込んだ女性はその場で男に手続きを依頼し、その後、LINEでやり取りを続け、指定された暗号資産取引所にアカウントを開設しました。男から「お金を受け取るためには取り引きの実績が必要」などと言われたため、複数回にわたって総額1000万円相当の暗号資産を送金したということです。
女性が男と約束した日になっても暗号資産の500万円が振り込まれず、送金した1000万円相当の暗号資産も戻ってこなかったため、詐欺だと気づき、警察に相談しました。
県警は「一度も会ったことのない人物から暗号資産などの送金を要求された場合は詐欺を疑い、警察や家族、知人に相談してほしい」と注意を呼びかけています。
県警によりますと、県内では今年1月から6月までにうそ電話詐欺の被害が去年の同じ時期の2倍にあたる143件確認されました。被害総額は4億500万円で、9900万円だった去年の同じ時期の4倍に上っています。