大阪メトロ中央線で13日夜に設備トラブルによる運転見合わせが発生し、大阪・関西万博会場の夢洲に多くの来場者が滞留した問題。
大阪メトロは14日午前9時半ごろから緊急記者会見を開き、謝罪しました。電車に電力を供給する導電レール=「第三軌条」が停電し、再送電を試みるも時間を要したことが、長時間の運転見合わせにつながったということです。
約3万人の万博来場者が夢洲に“滞留”

大阪メトロ中央線は大阪・関西万博会場に夢洲にアクセスする唯一の鉄道路線ですが、13日午後9時半ごろに、夢洲駅の隣駅であるコスモスクエア駅と、大阪港駅の間で設備トラブルが発生。
午後10時10分まで約40分間、夢洲~長田間の全線で運転を見合わせたほか、その後、夢洲~コスモスクエア間で折り返し運転を行いましたが、夢洲駅では入場規制が発生。約3万人の万博来場者が夢洲に留まらざるをえない状況となりました。
中央線が全線で運転を再開したのは14日午前5時25分で、運転見合わせは約8時間に及びました。
電力を供給する「第三軌条」で停電が発生 “延焼防止シートへの鉄粉や水分の付着”が原因か

大阪メトロは14日午前9時半すぎから緊急記者会見を開き、運転見合わせによる混乱を謝罪しました。
大阪メトロ・堀元治 交通事業本部長
「長時間にわたり運転を見合わせたことによりまして万博へのご来場者のみなさま、ご関係者のみなさまには多大なるご迷惑をおかけしたことを心よりお詫び申し上げます。大変申し訳ございませんでした」

大阪メトロによりますと、コスモスクエア駅~大阪港駅間に敷設されている、電車に電力を供給するため導電レールである「第三軌条(サードレール)」で停電が発生したということです。
再送電を試みるも難航。その後、寒暖差による伸び縮みを吸収する部分で、ジャンパー線と呼ばれる電線に巻いている延焼防止シートを取り除くと、再送電が成功し、復旧に至ったということです。

延焼防止シートに付いた鉄粉や水分による絶縁低下が停電につながったとみられるということで、大阪メトロは「第三軌条の伸縮継目部の点検強化を図る」としています。