宮城県内は8月に入り、前線などの影響で7月に比べると雨の降る日が増えてきました。

ただ、12日までの10日間に降った雨の量を見てみますと、仙台や県の南部では70ミリ以上降っていて平年を上回っている一方、大崎市川渡(かわたび)など県の北部では40ミリに届かず平年を下回っています。

こうしたことから宮城県内のダムの半数で貯水率が50%を下回っていて県北部では特に貯水率が低くなっています。

県は危機的な状況だとして、節水を呼び掛けています。

菅野豪史カメラマン
「大崎市の鳴子ダムです。水の量は少なく岩肌がむき出しになっています」

国が管理する鳴子ダムでは7月29日以来、16日連続で貯水率0%という状況が続いています。

東北地方整備局は本来使用しない最低水位以下の水を放流しているほか、鳴子ダムとともに江合川(えあいがわ)に水を放流している岩堂沢(がんどうさわ)ダムからの放流量を増やすなどしてイネの出穂期に必要な農業用水の供給を続けています。

菅野豪史カメラマン
「栗原市の栗駒ダムです水が多少はありますが、ダムの底が見えている場所も確認できます」

一方、県が管理する栗駒ダムは、8月8日に貯水率が1%台にまで落ち込みました。

週末の雨や放流量の抑制で13日午後5時現在では10.5%にまで回復したものの、依然として厳しい状況が続いています。

13日午後5時現在で貯水率が50%を下回っているのは、宮城県内20のダムのうち10か所で、加美町の二ツ石(ふたついし)ダムで14.3%、大崎市の岩堂沢ダムで19.5%などとなっています。

宮城県は今後まとまった雨が降らなければ取水制限の可能性もあるとして県民に対し節水を呼び掛けています。