生徒たちとの熱い「花いけバトル」

そして今回の取材の目玉、大河さんと市立工生花部による「花いけバトル」。制限時間は5分間、チームで1つの作品を作るというルールです。

「有名人だろうと関係ない。全国の力を出して勝ちます」と意気込む生花部の部員たち。対する大河さんも「アーティストとして活動しているので、感性では負けないように頑張りたい」と闘志を燃やします。

バトルの開始とともに、両チームは花材の選定から猛ダッシュ。市立工生花部チームが竹を巧みに使って空間を構成していく中、大河さんチームも負けじと大きな花材を使い、ダイナミックな作品を作り上げます。両チームとも5分という短い時間の中で個性的な作品を作り上げました。

IMP. 鈴木大河さん「暑くなってきました、生花はスポーツですね」

左:大河さんチーム 右:市立工生花部

審査は約50人の投票で行われ、結果は大河さんチームが32票、市立工生花部チームが17票で、大河さんチームの勝利となりました。

負けた金沢市立工業高校の部員は「センスで負けたのかなと思います。本当に悔しいですね」と率直な思いを語りました。

一方で草月流の田村芳春先生は「まっすぐの竹が非常にのびのびとしていて、真ん中に空間が空いていて、ヤツデの青々しさや瑞々しさが出ていた」と市立工生花部チームの作品を称えました。

IMP. 鈴木大河さん「工業高校ならではの即興でのインスピレーション、発想力が本当にすごかった。とても楽しかった」

金沢市立工業高校の生花部の伝統に裏打ちされた確かな技術、工業高校だからこそ生まれる独創的な発想は、アーティスト鈴木大河さんの心にも響くものでした