そうですね、BA.5の派生株の一つですけれども、アメリカもヨーロッパも今はこれが流行しています。ただシンガポールではXBBというBA.2の派生株が流行っています。ただおそらくこういうものが入っていって感染力が強い方が生き残っていきますので、欧米のデータを見ると、おそらく派生株がこれからBA.5に置き換わっていく可能性が高いんじゃないかなって思います。

―――今後考えられる三つのシナリオです。①BA.5のリバウンドの場合。波は第7波より低くなり、ピークは正月明け1週間程度ではないかという一つ目の可能性。②派生株による第8波の場合。来年1月中旬がピークと推定され、ケルベロスなどが広がった場合は、こういったことが考えられる。③全く異なった新たな変異株の場合。これは非常に大きな波でピークは2月中旬頃になる予想と、こういったことも十分に考えられます。

あんまりいいことを言うのはよくないんですけれども、明らかにオミクロンになりまして、BA.2やBA.5を経験してきまして、明らかに弱毒化してきています。ウイルス学的にはこれが自然的な経過ですので次の第8波の波というのは、さらにやっぱり致死率、重症化率というのが低くなる可能性があります。これが広がってしまった後に、おそらくは「第5の風邪コロナ」におそらくは変わっていく過程にあるかと思います。

―――いまが、普通の風邪に近づいている最中だということですか。

そういうことです。ただ③の全く違う変異株が入ってくると、ちょっと計算がおかしくなってくるんですが、この1年間でオミクロンの派生株ばかり出てきているということは、おそらくオミクロンの派生株。すなわち「あまり怖くないタイプ」が流行していくということが予測されます。

―――いずれにしても先生のお立場からすると、ワクチン接種はインフルもコロナも両方された方が良いのでしょうか?

はい。これに関しましてはやっぱり予防が治療に勝ります。ですので、やっぱり予防を一生懸命していただきたいというのが私の願いでございます。
(2022年11月21日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」より)