街路樹の葉が被害にあうことも多い
(東洋産業 大野竜徳さん)
「成虫になると、彼らの主食は広葉樹の葉になります。
サクラ、ナシ、バラ、クヌギなど多種多様な植物の葉を食害し、新芽や若葉を中心に穴だらけにしてしまいます。
都市部では、街路樹や公園樹の葉が被害にあうことも多く、美観を大きく損なうことが問題視されています」
「とくに都市の緑地では、農薬散布は制限されており、虫もすくすく育ち、集まってくるので、被害が顕著になりがちです。
昔よりも、都市部ではアオドウガネの発生が増えているように感じますが、そこにはいくつかの背景があります」
・公園や街路樹など、緑地が整備され、エサや産卵場所が豊富
・天敵(鳥や寄生蜂など)が少なく、生存率が高い
・ヒートアイランド現象による気温の上昇で、冬越しが可能になった
・夜間照明に誘引されやすく仲間とも出会いやすい(正の走光性をもつ)
「都市は、彼らにとって格好の生息・繁殖環境といえ、そこにある植物は彼らのオアシスなのでしょう」