■4年前にも70代女性を襲う

DNA型鑑定の結果、男性を襲ったクマは、4年前にも、福島町の白符地区で当時77歳の女性を死亡させていたこともわかりました。

福島町民
「人間の味を知っているのかね。恐ろしい」


女性の親族
「まさかクマ生きてると思わなかった、もうちょっと早くね、なんか手を打てばよかった」


大好きだった畑仕事の最中に、クマに襲われたとみられる女性。

主を失った畑は、すっかり荒れ果てていました。

女性の親族
「当時はなんも声でなかった。遺体見ていないから。帰ってきたあとも、もう袋詰めできたから。そのまま焼き場に行ってすぐ焼いて骨になって」


事故の1週間後、福島町は、クマが山から住宅地に入ってこないよう長さ1.5キロの電気柵と15台のカメラを設置しました。しかし、課題も…。

麻原衣桜 記者
「普通にここがもう空いてしまっているっていういうのも…」


野生動物被害対策クリニック北海道 石名坂豪 代表
「通路だから張れないとか、いろいろ問題あると思う。これたぶん道庁が緊急でかき集めた、簡易に張りやすい電気柵なんですけど」


5日、同じ場所を取材すると、その出入口にも新たな電気柵が張られていました。

対策に、終わりはありません。

野生動物被害対策クリニック北海道 石名坂豪 代表
「全道民がすぐできるクマ対策としては、生ゴミを夜間クマが手出しできるところに置かない。特に山際の家に住んでる方は、徹底していただかないといけない。夜間に生ゴミ出すなコンポストやめろっていうのが一番わかりやすい」


人の住んでいる場所には、クマを入れない。

被害を防ぐには、人間の側で対策を進める以外、方法はありません。