太平洋戦争中に水没した山口県宇部市の長生炭鉱で8日、事故犠牲者の遺骨を収集するための潜水調査が行われました。

宇部市の長生炭鉱は太平洋戦争中の1942年2月、坑道の天井が落ちて水没し、183人が犠牲になりました。犠牲者の遺骨は今も取り残されたままです。

遺骨の発掘と遺族への返還を目指す「長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会」と、水中探検家の伊左治佳孝さんは、炭鉱内の潜水調査を続けています。

8日は沖側にある炭鉱の排気筒・ピーヤから入り、刻む会が遺骨があると考える本坑道とみられる地点に初めてたどり着きました。

本坑道を進めないかを確認しましたが、前後が木材や岩で塞がれていたということです。

これまで到達していた旧坑道の地点からより先に進める可能性があることが分かりましたが、期待が高まっていた遺骨収集はかないませんでした。

長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会 井上洋子共同代表
「本坑道に行ってまた探すと言ってくださっているので、そこに期待して伊左治さんを支えて何回でも何回でも挑戦できる態勢をつくっていきたいと思っています」

8月下旬には、韓国のダイバーと合同で調査を行う予定です。