広島市安佐動物公園で5日、マルミミゾウの赤ちゃんが生まれました。誕生の瞬間をとらえた貴重な映像が公開されました。

おととい生まれたマルミミゾウの赤ちゃん。性別はまだ分かっていません。1年8か月の妊娠期間を経て無事、出産したのは推定26歳の「メイ」。

父親の「ダイ」も安佐動物公園で暮らしています。出産に成功したのは日本で初めてです。

前例がない中、入念な準備を進めてきた安佐動物公園。ただ、ホルモンの数値などからこの日、生まれることは予測していなかったそうです。出勤したゾウの担当者が通常の見回りで、赤ちゃんに気づきました。

監視カメラ映像を確認する安佐動物公園の職員
「めちゃくちゃカワイイ」

監視カメラを確認したところ、午前5時前に生まれたことが分かりました。

公開された映像がこちら。

陣痛の痛みでソワソワするメイ。

赤ちゃんが生まれました!

メイは戸惑っているようにも見えますが、徐々に鼻や足で赤ちゃんを触り始めます。刺激して、立ち上がらせようとしているようです。

赤ちゃんは、約30分かけて立ち上がったそうです。

安佐動物公園の職員
「メイは慌ててないね」「慌ててないけどツンツンしよるよね」
「攻撃もせずに落ち着いている」「人がおらんかった方が良かったんかも」

赤ちゃんは、健康のために「初乳」を飲むことが大切ですが、体が小さくて乳に届かず、うまく飲めませんでした。

園では、赤ちゃんに初乳の代わりとなる成分を与え、現在は「ゾウ用ミルク」を飲ませているそうです。

メイは幼いときに親を失い、群れで育った経験がないため子育てができるか心配されましたが、いまのところ親子関係は良好です。

安佐動物公園は「あと数日もすれば赤ちゃんは乳に届くようになる。届けば授乳もできるはず」と、期待しています。