全国で水の事故が相次いでいて、今月4日は神奈川県の中学生が海で溺れ、意識不明の重体となっています。鹿児島県のライフセービング協会は、溺れないため、ライフジャケットの着用を呼びかけています。
神奈川県の海水浴場で今月4日、中学生5人が溺れる事故があり、中学1年の女子生徒1人が意識不明の重体となりました。
県内でも去年7月、南九州市の清水岩屋公園の川で、鹿児島市に住む当時中学3年の男子生徒が溺れ、死亡する事故がありました。
県警によりますと、県内では去年、海水浴や川遊び中の水難事故が54件発生し、25人が亡くなっています。ことしは先月末までに20件の水難事故があり、10人が亡くなっています。
(記者)「海や川など水に入る機会が増える夏。水の事故はどうしたら防げるのでしょうか」
海や川での救助活動に詳しい県ライフセービング協会代表の山下丞さんは、溺れないためにライフジャケットを必ず着用してほしいと話します。

(県ライフセービング協会 山下丞代表理事)「基本的には呼吸の確保をしてほしい。端的に言うとライフジャケットを着用すること」
ライフジャケットで浮力が確保できるほか、保温効果が得られ、衝撃への耐久性が上がるということです。
(県ライフセービング協会 山下丞代表理事)「(ライフジャケットを)着ていた場合はそのまま浮いてもらって救助を待つことが最優先。つけてなかった場合でも人間は2%の浮力があるので、背浮きをして顔だけを水面に上げて、呼吸の継続をしてほしい」

また、溺れている人を見つけた場合、まずは周りの人に助けを求め、海保や消防に通報します。相手を落ち着かせるために声をかけ、つかまれるものを差し出だしたり、浮くものを投げ入れたりします。特に子どもからは目を離さないことが重要です。
(県ライフセービング協会 山下丞代表理事)「大人にしてほしいのは見守り。常に監視の目を緩めない」
鹿児島市の磯海水浴場では、今月末までライフジャケットの無料貸し出しを行っています。
水の怖さを理解し、事故に備えることが大切です。