全国的に猛暑が続く中、この暑さは、いま旬を迎える野菜にも影響を与えています。福島県伊達市では、販売額日本一を誇るキュウリが曲がってしまう現象が多く起こっています。

夏野菜を代表するキュウリ。販売額が日本一と、全国有数の産地・伊達市の共選所では、4日も午前中から出荷に向けた作業が行われていました。しかし…。

阿部正輝記者「左から2番目のレーンは、出荷できるかできないかを判断するレーンです。やはり曲がってしまっているキュウリも多く見受けられます」

実際に畑に行ってみると…。

JAふくしま未来・佐藤祐基さん「この辺のキュウリは曲がりが多くなっている」

キュウリが曲がって育つ「曲がり果」です。今年は、その数が例年より多くなっているといいます。これらのキュウリは、まっすぐ育ったものより商品の価値が下がってしまいます。

佐藤さん「原因は暑さが一番。暑くて水が吸えなくなって曲がってしまう」

7月26日に39.9℃を観測するなど、記録的な暑さが続く伊達市。7月の平均気温は27.9℃と、平年と比べて4℃以上高くなっています。さらに、7月の降水量は34.5ミリと平年の2割ほどに。収穫最盛期を迎えたこの時期、暑さと水不足が悩みの種となっています。

佐藤さん「一番高いのは真っ直ぐなキュウリ。曲がりが多くなってしまって生産者には少し痛い。適度に雨が降ってほしい」

それでも、JAふくしま未来では、出荷量は去年並みを見込んでいて、味にも自信があるということです。

佐藤さん「今が一番おいしい時期。出荷量も味も変わっていない。曲がったキュウリでもおいしく食べられる。ぜひいっぱい食べてほしい」

この暑さは、夏野菜の価格に影響を与え、農水省によりますと、キュウリに加えて、ナスやトマトも暑さによる生育不良などが原因で、8月の価格は平年をやや上回って推移すると見通しています。