ことし上半期の農林水産物などの輸出額は、過去最高の8097億円となりました。

農林水産省が発表したことし1月から6月の農林水産物と食品の輸出額は、去年と比べて15.5%増え、8097億円となりました。

調査開始の2002年以降上半期として過去最高で、日本食への関心の高まりや日本食レストランが増えたことが主な要因です。

品目別で輸出額の増加が大きかったのは「ホタテ貝」で、45.4%のプラスでした。アメリカでの生産減少により、日本産ホタテ貝の需要が高まったほか、中国による日本の水産物の輸入停止を受けて、ベトナムやタイへ輸出先を転換させたことが背景にあります。

また、「緑茶」が65.3%の増加。ラテやスイーツなどの原料となる抹茶を含む「粉末状茶」を中心に輸出が伸びました。

上半期の輸出額としては、緑茶のほかにも牛肉やコメ、ぶり、錦鯉などが過去最高の輸出額となりました。

輸出額が最も多かった国はアメリカで、22.0%増えました。

「トランプ関税」による影響について農水省は、「駆け込みや前倒しで輸出した事業者もあると思うが、一概に関税がどう影響してるか言い切れない。引き続き事業者の状況をよく聞いた上で今後の影響をみていく」としています。