戦後80年を迎えて戦争を体験した人が少なくなる中、記憶の継承について考えるシンポジウムが東京都内で開かれました。

きょう午前、東京・千代田区の「九段会館」で開かれたのは、厚生労働省が主催する「戦後80年 記憶の継承シンポジウム」です。

戦争体験者が少なくなる中、どのように記憶を継承していくのか、戦没者の遺族や戦争に関する資料館の人らが議論しました。

日本遺族会 平和の語り部アドバイザー 大東潤さん
「戦争は悲惨だったとは思うが、モノクロの遠い時代でしか感じられない。自分たちのおじいちゃんおばあちゃんのことを学校で触れるのは難しい」

曾祖父が戦地で亡くなった大東潤さんは、学校現場を中心に戦争の語り部活動を行っていて、地域学習の一環として戦争について学ぶ機会の必要性を訴えました。

日本遺族会 平和の語り部アドバイザー 大東潤さん
「家族を知ることから戦争をより身近な出来事として捉えるきっかけ作りが平和学習」

厚労省は今後、ここで出た意見などを戦争の記憶継承に関する施策に反映していくということです。