アメリカ・トランプ政権による、相互関税と自動車関税は25%から15%に引き下げられましたが、その発動は7日となりました。関税の影響について、特産の熊野筆を輸出している企業を取材しました。

日本一の筆の産地である熊野町。書道筆の伝統技術を活かした化粧筆は、海外で高い評価を受けています。
白鳳堂 高本光 常務取締役
「こちらはですね、いま、穂先の長さを揃える検品作業をしております」

熊野町に本社を置く、筆製造メーカー「白鳳堂」。年間およそ300万本の化粧筆が職人の手によって作られます。そのうち7割が海外へ輸出されています。なかでも、アメリカは、映画製作現場でのメイクアップアーティストによる口コミから世界に化粧筆の人気が広がったこともあり、重要な輸出先だと言います。
白鳳堂 高本光 常務取締役
「(売上げのうち)アメリカが3割ぐらい。あとは欧州や東南アジアが主な取引先です」
トランプ政権による相互関税のうち10%は4月に発動されました。白鳳堂では、自社商品の価格転嫁(かかくてんか)を行った結果、売上げが5%ほど下がったほか、アメリカの現地企業との新たな取引に関する交渉が中断するなど影響があったといいます。このほど相互関税が25%から15%に引き下げられたことについてはー