厳しい経営状況が続く富山地方鉄道は本線の「滑川ー新魚津駅間」と立山線の「岩峅寺ー立山駅間」について、沿線自治体から支援の方針が示されなければことし秋に廃線に向けた、手続き始めることが分かりました。

富山地方鉄道によりますと、6月の取締役会で本線の「滑川ー新魚津間」と立山線の「岩峅寺ー立山間」について、沿線自治体から支援の方針が示されなければ、ことし秋に廃線に向けた手続きを始めることを承認したということです。

富山地方鉄道は6月、沿線自治体にもこの意向を伝えています。

廃線の手続きにはおよそ1年かかるとして、ことし秋までに沿線自治体から具体的な支援方針が示されなければ、廃線の手続きに入り、2026年11月末には廃線にするということです。

富山地鉄はこれまで経営難から「本線」と「立山線」、「不二越・上滝線」の3路線で、不採算区間を廃止にする提案を繰り返し示していて、沿線自治体に支援について早急に結論を出してほしいと求めてきました。

一方で、富山地鉄と沿線自治体は2つの分科会で支援のあり方について議論を進めていて、自治体は利用状況などを調査した上で路線の価値を分析し具体的な支援を検討していくとしています。

富山地方鉄道は「行政との協議は続けていくが廃止せざるを得ない区間を明確にしていく段階だ」としています。
