カムチャツカ半島付近で30日に発生した地震に伴い、日本列島には太平洋側を中心に津波が押し寄せました。
その際に報じられた津波の観測データの速報スーパーには、見慣れない文字がありました。
その一つが「第1波識別不能」というものです。
静岡県の御前崎や三重県の鳥羽などでこの表示が現れました。

気象庁によりますと「第1波識別不能」とは、津波を観測したものの第1波の到達時刻が不明瞭で観測できなかった場合に記されるものです。
鳥羽の潮位変化のグラフを見ると、30日正午~午後1時ごろは比較的なだらかな変化で、気象庁では第1波の到達時刻を確定しにくかったとしています。

もう一つが東京都の三宅島阿古で表示された「欠測」という表現です。
海上保安庁によりますと、この検潮所では地震の前日の29日正午から不具合で潮位が観測できなくなっていたため「欠測」という言葉が使われました。

この「欠測」は、7月24日から気象庁が運用を始めた情報で、検潮所が地震や津波で被害を受けた場合や、検潮所の点検中に津波が発生した場合などに発表されます。
運用開始からわずか6日後での発表となりました。