30日午前に発生した、ロシア・カムチャツカ半島付近を震源とする地震で、気象庁は岩手県を含む太平洋側の広い範囲で津波警報を発表していて、久慈港で最大1.3メートルを観測するなど、県内各地で津波が到達しています。

30日午前8時25分ごろ、カムチャツカ半島付近で地震が発生し、盛岡でも震度1を観測しました。地震の規模を示すマグニチュードは8.8と推定され、気象庁は午前8時37分に沿岸に発表した津波注意報を、午前9時40分に津波警報に切り替えて、住民に警戒を呼びかけました。県内では津波の到達が観測されました。それぞれで到達した津波の最大値は、久慈港が午後1時52分に1.3メートル、宮古が午後3時8分に50センチ、大船渡が午後4時23分に40センチ、釜石が午後2時13分に50センチとなっています。これを受けて沿岸の全12市町村が避難指示を出して、それぞれ避難所を開設しています。平日の日中に出された避難情報でしたが、警報の発表前後から住民が避難を開始していました。

(避難した人)
「まずは避難して、情報収集して今後の状況を見ながら動いていきたい」

大船渡市の海沿いにある水産会社では、およそ50人が歩いて高台へと避難していました。
(高台に避難した人)
「ドキッとしましたけど、従業員もいますので、早く避難するようにしました」
(高台に避難した人)
「(怖かった?)うん、涙出た」
(高台に避難した人)
「会社の人たちが守ってくれたので安心です」

観光やレジャーにも影響が出ました。宮古市では津波警報に伴い浄土ヶ浜ビジターセンターが閉鎖され、遊覧船も運航停止となりました。

(埼玉からの観光客)
「ここに海水浴についた瞬間警報が鳴ったんですよびっくりしました」

また、三陸鉄道やJR東日本の在来線の一部で運転見合わせがあった他、国道45号の津波浸水区間で通行止めも行われています。