米国に利益9割「額面通り受け取ったらダメ」
改めて、トランプ氏と赤沢大臣の交渉はどのようなものだったのか?
その一端がわかる1枚の写真がある。

ホワイトハウスの高官がSNSに投稿したもので、トランプ氏と対面して座る赤沢大臣。トランプ氏の前には、ラトニック商務長官が置いたとみられる<日本のアメリカへの投資>というタイトルのボードが置かれている。
タイトルの下には<関税率は10%><自動車・医薬品・半導体は15%>という文言。
さらに、投資額の<4000億ドル>という文字は<5000億ドル>に手書きで書き換えられ、その下に<利益の分け前は50%>とある。

トランプ氏がその場で金額を手書きで直し、“合意は口頭で”行われたという。
明星大学教授 細川昌彦さん:
「トランプ氏が主導権をもって変えさせたのを目に見える形でアピールしたいがために、わざとボードが見えるように写真を撮らせた演出」
そしてトランプ氏が23日に、投資の利益分配について「正確に言えばその90%は実質的に全て我々がコントロールしている」と発言したことについても―

細川さん:
「額面通り受け取ってはいけない。これもトランプ流。トランプ氏に『俺はこれを取ってきた』とアピールさせるために“利益9割”だと。9割の意味は誰も詰めていない。厳密な意味で企業経営上の利潤をきっちり1対9に分けると真面目に考える必要は全くない」