「石破さんはもっと石破カラーを出せばよかった」

Q 選挙で負け、自民党で不満が高まるこの状況を招いた要因は

政治評論家 有馬晴海さん
石破さんがもっと石破カラーを出せば、よかったのではないか。
周囲の意見を聞きすぎて石破さんが思い切って自身の「石破カラー」を出せなかったことで、自民党内部で納得いかないのも事実でしょう。
こんなことなら、総理は石破さんでなくて誰でもよかった、ともいえる状況です。
そもそも自民党の混乱はパーティー券不記載から始まっています。
裏金問題で離党した候補者に2000万円を配って選挙の応援をするといった一連の自民党の対応や、「運のいいことに能登で地震があった」と発言した鶴保庸介参議院議員の失言などが石破政権時に発生はしていますが、「石破は不器用だが頑張っているじゃないか」というような有権者の声もあります。
それでも自民党内の人たちは、次の衆議院選挙が戦えないから辞任しろ、というのは、当然と言えば当然の結果だと思います。

Q 石破氏は最終的には辞任せざるを得ないのでしょうか

政治評論家 有馬晴海さん
トップは責任を取るのが仕事です。
組織論の初歩です。失敗したトップには誰もついてきません。
政治は国民以上でも以下でもありません。
国民が求める政治しか起こりませんし、逆に政治家が「オンボロ」だと国民もその程度になってしまいます。
今回、参院選で大敗となったのは、有権者の変化に自民党政治がついていけなかったいうことでしょう。



聞き手:RKB毎日放送 アナウンサー 下田文代

RKBラジオ「仲谷一志・下田文代のよなおし堂」インタビュー(7月25日)に取材を加えて構成

政治評論家 有馬晴海さん

1958年長崎県佐世保市生まれ。
立教大学経済学部卒業。

株式会社リクルート勤務などを経て、1985年国会議員秘書となる。

1996年より評論家として独立し、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌等での政治評論や全国各地での講演活動を行う。

政策立案能力のある若手国会議員と意見交換しながら政治問題にり組む一方で、政治の勉強会「隗始(かいし)塾」を主宰し、国民にわかりやすい政治を実践する。