その特徴は辛味です。

(菊池貞三さん)
「ダイコンの14~15倍ぐらい辛みがあります。ただ食べてしまうと鼻からスーッと抜けてしまうような辛さなので、よく言われるのがさわやかな辛さ」

グルメ漫画で「究極の薬味」として紹介されたことで、一時は全国的にも話題となりましたが、年々生産者は減り、現在暮坪かぶを生産するのは菊池さんただ一人です。

菊池さんは、品質の高いカブを育てるため、一度栽培した土地は長期間休ませます。

(菊池貞三さん)
「一度こうやって作ると、あとは休ませて。別な畑に行って4年か5年に一度この場所で作る」

カブの仲間は、病害虫の発生や生育不良など連作障害の恐れがあるため、6か所もの土地を使い分けて栽培しています。
そんな菊池さんを近年悩ませているのが、夏の暑さです。

(菊池貞三さん)
「地温が下がらないって言うのが一番のネックなんですけど、上だけ太くて先っちょが伸びなかったり、そういうものがだいぶ出てました」

形が悪かったり、育ちすぎて中が空洞になったりと、この夏の収量は計画の半分ほどだといいます。
それでも、毎年多くの人が暮坪かぶを求めて遠野にやってきます。