気象庁は、地震や津波の発生により津波の観測装置に障害が起きて観測できなくなった場合、「欠測」という情報を出す運用をきょう正午から始めました。
観測装置の情報を伝えられなくても津波が来ていないと誤解させないための対応です。

宮城県内では、仙台港と石巻港、それに石巻市鮎川の3か所の検潮所で津波を観測しています。

星野誠気象予報士:
「検潮所の建屋の中には井戸があり、このワイヤーで吊り下げられた重りのようなものの動きによって潮位を観測しています」

2011年の東日本大震災では、石巻市鮎川の潮位計が巨大な津波で破壊され、途中で観測ができなくなり情報を出せなくなりました。また、能登半島地震でも地盤の隆起によって潮位計が観測できなくなりました。

このため気象庁は、24日正午から、潮位計が点検や障害などで津波の観測を正しくできなくなった場合には「欠測」という情報を出します。情報を伝えられなくても津波が来ていないと誤解させないための対応です。

tbcテレビでは字幕スーパーでこの「欠測」を伝えることにしています。

気象庁では、「欠測」が発表された場合でも、その観測点には津波が来ている可能性があるため、津波警報などが発表されている場合は避難を続けてほしいとしています。