犯罪が引き起こされる前にどのような支援が必要なのでしょうか。
小林教授は人が「犯罪を起こさない理由」を考えることが大切だと指摘します。
アメリカの社会学者ハーシーが唱えた社会的絆論では、人が犯罪を起こさない4つの要因をあげています。

家族や友人との絆を大切にする「愛着」。
自分が重ねてきた勉強、評価を無駄にしたくないとする「投資」。
習い事や仕事に打ちこみ忙しい状態である「巻き込み」。
そして社会のルールを守ろうとする「規範意識」です。
特に重要なのが、人との関わりからなる「愛着」だといいます。
長野大学 小林万洋教授「愛着、家族友人に対しての情緒的な絆は一番大きな要因行動・感情をコントロールしていくための大きな力になる」
矢口容疑者の動機と孤立などがどこまでつながっているか解明はこれからも続くことになります。
小林教授は「孤独や孤立に苦しむ人の存在は周囲から気が付きにくいが、いかに早く気が付くか」。また「抱えている事情を理解してどの窓口につなげていくかを判断すること」が大切だと話しています。
人と関われる居場所や、活躍できる場所を作り出し、必要な福祉サービスにつなげていくことも犯罪を防ぐための一歩と小林教授は指摘しています。