比例代表 政党により明暗分かれる
次に熊本県内の比例代表の得票です。
◆2022年の参院選との比較

▼今回(3年前の参院選)
自民 24万3000票(30万2000票)
公明 8万0000票(9万9000票)
参政 11万9000票(3万0000票)
立憲 11万3000票(6万6000票)
国民 7万0000票(2万3000票)
れいわ 5万3000票(2万4000票)
保守 3万3000票(結党前)
維新 3万2000票(7万7000票)
共産 2万0000票(2万6000票)
社民 1万7000票(1万8000票)
みらい 9000票(結党前)
※得票数は100票の桁を四捨五入
自民は約24万3000票を獲得して、熊本県内第一党の座を守りましたが、3年前の参院選と比べて6万票ほど減らしていて、回復の見通しが立っていません。
また公明も3年前の参院選から約2万票減らしていて、政権与党を構成する自民・公明を合わせた得票率は39.8%と4割を割り込みました。
一方、参政は3年前と比べて約4倍に伸ばし熊本県内の「野党第一党」の座を得て、国民も約3倍に増やしました。
◆2024年衆院選との比較

▼今回の参院選(去年の衆院選)
自民 24万3000票(24万1000票)
公明 8万0000票(10万0000票)
参政 11万9000票(4万0000票)
立憲 11万3000票(14万0000票)
国民 7万0000票(5万4000票)
れいわ 5万3000票(5万1000票)
保守 3万3000票(比例九州ブロック不参戦)
維新 3万2000票(4万2000票)
共産 2万0000票(2万5000票)
社民 1万7000票(2万4000票)
みらい 9000票(結党前)
※得票数は100票の桁を四捨五入
さらに2024年の衆院選と比べると、各党の明暗がくっきりと分かれました。自民は横ばいにとどまり、公明は10万票の大台を回復することができず、反対に大きく割り込みました。
また立憲と維新、共産、社民も得票を減らしましたが、参政、国民、れいわはいずれも増やし、保守とみらいも一定の支持を得ました。

今回、票を大きく伸ばした政党はいずれも、党の結成時から代表が代わっていない、創立メンバーが中心となっている、いわば党首が「カリスマ型」の政党とも言えます。
それぞれの代表はSNSを通じた発信力などがあり、強い支持を受けていますが、今後、他党との連携をどのように図って政策の実現につなげるのか、また中長期的にいかに党を育てていくのかも問われています。
一方で得票が横ばいであったり、大きく減らしたりした政党は、組織が一定程度、成熟したところが多く、こうした組織の外にいる有権者に今後いかに政策への共感を得るかがポイントになりそうです。
※<政党の略称>
自民(自由民主党)▽公明(公明党)▽立憲(立憲民主党)▽維新(日本維新の会)▽共産(日本共産党)▽国民(国民民主党)▽れいわ(れいわ新選組)▽参政(参政党)▽社民(社会民主党)▽保守(日本保守党)▽みらい(チームみらい)