亡き母に捧げる当選、多様な声を「無所属」で国会に届ける

広田さんは、2023年の補欠選挙で当選した直後に、母を亡くしていました。母亡き後の今回の選挙では、演説中に涙ぐみながら母の話をすることもあったといいます。

広田一さん
「1年9か月前の参議院の補欠選挙の後、当選証書をもらったその日に、母は旅立ちました。すごく優しくて明るい母だったんですが、亡くなる前は自分で食事をすることができない状態でした。ですから、私が見舞いに行っても自分の息子だとわからないんです。だけど私に向かって『はじめを、よろしくお願いします。息子をよろしくお願いします』と言い続けてくれました」

広田一さん
「…だから、母は普段から、スーパーで人に会ったら『息子をよろしく』、街で誰かに会ったら『はじめを、よろしく』と言い続けてくれていたんです。そう思った時、母親の本当の優しさを感じました。その母に、今回も当選することができて『良い報告ができたのかな』と考えています」

選挙戦では何度も「自民党の一強独裁ではいけない」と訴えてきた広田さんは、今回の当選で、高知県選出で唯一の野党系国会議員となります。最後に、これからどのような思いを持って国会に臨むのかについて、語りました。

広田一さん
「今回『与野党伯仲状態』の中で、政治にいろいろな新しい変化・新しい動きが出てきています。そういった流れを確かなものにしていって、政治を前進させていく。その役割を、高知県選出の議員として担っていきたいと思っています」

広田一さん
「自民党さんだけの声ではなくて、もっと多様な声、様々な考え方、それを『無所属』という立場で国会に届けていく。それが自分の役割であり、そのことによって、いい意味での『政治に対する緊張感』が出てくれば、私は、それがこれからの政治の方向性だと考えています」