約200年前に建てられた仙台市の西光寺大滝不動堂(さいこうじおおたきふどうどう)と明治から大正にかけ建てられた角田市の笹森家(ささもりけ)住宅が国の有形文化財に登録される見込みとなりました。
西光寺大滝不動堂は、仙台市太白区の秋保大滝の南側に建ち、地域の信仰を集める真言宗の仏堂です。

1825年(文政8年)頃に建立され屋根や柱の周辺には華麗な彫刻が施されています。

また、堂内の天井には草花や双龍が墨で描かれています。

一方、角田市にある笹森家住宅は醸造業を営んでいた商家の邸宅で、主屋や蔵など6件が国の有形文化財に登録される見込みです。

主屋の畳敷きの3部屋続きの間は、彫刻が施された欄間や、襖絵などで装飾されていて、意匠を凝らした造りが特徴です。

笹森家住宅は、明治から大正にかけて建てられ、主屋は1916年(大正5年)の大火を逃れた近代和風建築として貴重だということです。

笹森家7代目当主・笹森寛(ささもり かん)さん
「登録有形文化財として登録できれば価値としては認知されるのかなと、登録後は広く皆さんに見ていただけるようにできればと思っている」

文部科学省の文化審議会は18日、有形文化財として登録するよう文部科学大臣に答申しました。

登録されれば宮城県内での国の有形文化財は225件となります。