来月行われる有名な花火大会のポスターですが、まったく花火が写っていません。なぜ花火がないのか?理由を取材しました。

日本三大花火のひとつ、長岡まつり大花火大会。去年は2日間でのべ34万人が訪れ、多くの人に笑顔を届けました。今年の開催を来月に控えるなか、花火大会のポスターに“ある異変”が。

今年作られた3種類のポスター。そのうち2つにはなぜか花火が写っておらず、空っぽの空を見上げる人の後ろ姿が印刷されています。去年までのポスターと比べると、その差は一目瞭然。

街行く人にこのポスターを見てもらうと…

「花火ってイメージ的には派手な感じがするけど、これだと夜の感じもしない」
「なんとなく儚いというか、哀愁が漂うような感じはします」

なぜ、夜空に浮かぶキレイな花火ではなく、空を見上げる後ろ姿にしたのでしょうか。

長岡花火財団 戸田幸正 事務局長
「私ども花火大会を開催する上で様々な課題・問題が起きておりまして」

毎年多くの人が訪れる長岡の花火。混雑をさけるため、3年前から全ての観覧席を有料のチケット制にしました。

にもかかわらず、チケットを持っていない多くの人が駆けつけ、道の駅での迷惑駐車やごみのポイ捨てが起きる事態に。さらに…

Nスタ
「チケットが1枚15万円で売られています」

定価で4万8000円の席が3倍以上の15万円で高額転売されるなど、来場者のモラルが問題視されています。

こうした事態を受け、このまま行くといつの日か「夜空に花火が打ちあげられないかもしれない」という思いも込め、ポスターを制作したそう。

長岡花火財団 戸田幸正 事務局長
「(長岡まつり大花火大会は)単なるイベント花火ではなくて、長岡市民にとっては大切な行事なんですね。ポスターにして、皆さんにちょっと考えていただきたい」

心待ちにしている人も多い花火大会。ルールを守って、楽しむことが求められています。