島根県の「美味しまね認証」を水産第1号として取得したイワガキ養殖業者「海士いわがき生産(株)」が、自己破産申請の準備に入ったことが分かりました。
帝国データバンク松江支店によりますと、同社は隠岐郡海士町で2002年に設立され、ブランドイワガキ「春香」を生産していました。
2009年度には、県が定めた生産工程管理基準により生産される「美味しまね認証」を水産物第1号として取得し、県内外の飲食店やホテルなどをエンドユーザ―として2019年9月期までは年間売上高1億円程で推移していたということです。
しかし、2020年からのコロナ禍では、緊急事態宣言が出荷時期と重なって飲食店や宿泊施設向けの販売が落ち込み、同年9月期の年間売上高は約2900万円に急減しました。
その後は若干回復の兆しがあったもののコロナ禍以前の水準には戻らず、債務超過を余儀なくされ資金繰りがひっ迫し事業継続を断念しました。
先月10日までに事業を停止し、負債は約1億円ということです。