青森県内でも、クマによる人的被害が2025年初めて確認されました。弘前市のリンゴ園で15日午前、農作業をしていた女性がクマに襲われました。
4月に「ツキノワグマ出没警報」が発表された県内で、今シーズン初めてクマによる人的被害が発生しました。
河村庸市 キャスター
「大きい通りから約1kmほど山あいにあるリンゴ園で被害が起きました。女性は、農作業の休憩中に襲われたとみられています」
被害に遭ったのは、弘前市大和沢のリンゴ園で農作業をしていた76歳の女性です。
市によりますと、15日午前10時前、女性が園内で休憩していたところ背後からクマに襲われたということです。女性は右の目や頬、腕をけがして病院で手当てを受けています。
クマが出没したのは、地元の農協の野菜育苗センターから南西に約500mほどの場所で、施設の担当者も警戒を強めています。

JAつがる弘前やさい育苗センター 原子大輔 育苗係長
「うちの施設は作業員がたくさんいるので、集団で仕事しようと伝えながら注意喚起したい」
クマの出没後、警察や市の職員、猟友会などがパトロールしましたが、その後のクマの行方は分かっていません。
県によりますと、2025年のクマの出没件数は583件で、前の年を226件上回っています。
県は、クマが出没した場所には近づかないことや、クマを引き寄せる「食べ物」や「ごみ」を外に置かないように呼び掛けています。