原因は「エアーハンマー現象」か 下には一時的に雨水を貯める貯留管

横浜市はマンホールのフタが吹き飛んだ原因について「エアーハンマー現象」だと見られると説明しています。

一体、どんな現象なのか。専門家は…

日本グラウンドマンホール工業会 大石直豪 事務局長
「集中豪雨の際に短時間で急激に流れ込んだ雨水によって、下水道管の中にある空気が急激に圧縮されて、圧縮された空気がハンマーのようにマンホールのフタ、あるいは内部を叩きつける。古いマンホールのフタだと吹き飛ばされてしまう」

下水管を想定した管に大量の水を流し込む実験では、容量を超えた水が勢いよくマンホールから噴き上がりました。

今回、吹き飛んだマンホールの下には一時的に雨水を貯める貯留管があります。

横浜市によると、貯留管は1時間に60ミリ程度の雨なら耐えられる構造だと言いますが、当時、付近では1時間に100ミリの雨を観測し、記録的短時間大雨情報が出されていました。

去年8月には東京・新宿でも吹き飛んだマンホールのフタ。

専門家は圧力を逃がす機能がついていない古いマンホールが全国に350万基ほどあり、どこで起きてもおかしくないと指摘します。

日本グラウンドマンホール工業会 大石直豪 事務局長
「マンホールのフタがカタカタと音を発しているとか、マンホールのふちの部分から空気が逃げようとする『プシュー』とか『ゴボゴボ』という音、仮にそのようなものを見たり耳にしたときは、ただちにマンホールから離れていただきたい」

こうした危険は、これから本格化する台風シーズンにも…。

現在、小笠原近海には熱帯低気圧があり、24時間以内に台風になる見込みです。

週明けに関東に接近するおそれもあり、雨の降り方や高波などに注意が必要です。