横倒しになった車や朽ち果てた船が放置されたままの河川敷。水路は沈没船だらけ。“船の墓場”と化しています。洪水や津波で流されれば被害を拡大させるおそれもある“船の違法駐車”。所有者を直撃しました。
沈没船だらけの“船の墓場” 不法係留船などを強制撤去

南波雅俊キャスター
「ここは多いですね。ボロボロになったまま放置された船がいくつもこのあたりに並んでいます」

千葉県船橋市にある「日の出水路」。多くの船が沈み、許可なく作られた桟橋などが設置されています。
県によりますと、こうした不法係留の船舶は、この水路だけで104隻にものぼるということです。
近隣住民
「難破船だらけ。“船の墓場”だと思います」
さながら“船の墓場”と化したこの水路。こんな問題が…
近隣住民
「もうちょっと向こうに行くと、ものすごい臭いがするので。私が知っている限り7~8年前からきているから。こんなごみ捨てていったりとかなかったですもん」
悪臭だけでなく、こんな心配も…
近隣住民
「不安な面はありますよね。(船が)打ち上げられて津波と一緒に流れてくる可能性が高いですもんね。打撃があるんじゃないですかね、ものが一緒に流れてくるとね」

長年、住民を悩ませてきたこの問題。11日、県は強制的に撤去する行政代執行に踏み切りました。

南波キャスター
「ちょうど今まさに、水中にあった老朽化した桟橋の杭が抜かれています。これが何本もあって、もし災害で流されたと思うと、かなり危険だということは実際に見ても感じます」
今回、撤去されるのは、船舶17隻のほか杭や桟橋など。費用は約7300万円で、所有者がわからない船などの撤去費用は税金によって賄われます。