鳥取県米子市の温浴施設で、国の基準値を超えるレジオネラ菌が検出された問題を受け、県と鳥取市が県内の入浴施設を一斉点検したところ、21施設が昨年度の水質検査をしていなかったことが分かりました。
県と鳥取市は、速やかに検査を実施して結果を提出するよう求めています。

レジオネラ症の発生を巡っては、米子市の「淀江ゆめ温泉」で、去年12月から今年2月までに利用経験者3人がレジオネラ症を発症し、その後の検査で男湯の内風呂で基準値の230倍、女湯の泡風呂で基準値の620倍のレジオネラ菌が検出されました。

因果関係はわかっていませんが、施設を利用した人からは、発熱やせきなどの体調不良や体調不安を訴える相談が相次いでいました。

これを受け県と鳥取市は、5月下旬から6月末にかけ、県内あわせて150の入浴施設などを対象に、レジオネラ症発生防止対策に係る一斉点検を実施しました。

その結果、年1回の実施が義務づけられているレジオネラ菌の有無を調べる水質検査を21施設が実施していなかったことが分かりました。

また、29施設で3年以上保管する必要がある清掃と消毒の実施状況の記録がなく、9施設が塩素濃度の測定をしていませんでした。

これらの施設に対し県と鳥取市は指導を行うとともに、水質検査を実施していない施設に対しては速やかに実施するよう指導し、その結果を提出するよう求めています。