11月4日、真野川漁港には鎌田さんと仲間の漁師たちの姿がありました。

Q.きょうはどこまで?
鎌田さん「川口出て、1キロ先くらいかな。メインはサケ」


伝統の漁を復活させたいと5人の漁師が集まりました。

そのうちの1人が鎌田さんの息子、侑馬さん23歳です。


侑馬さん「16歳の時から船に乗って、そこからずっとやっている。後継者としてやっていこうかなと思った」

この日は、10月20日に海中に固定したおよそ100メートルある長方形の網を引き上げます。
震災前は、サケが一日に1000から2000匹と大漁でしたが、この日はわずか2匹。


それでも、鎌田さんは前を向きます。

鎌田さん「サケ2匹にヒラメ1枚、あとフグとタコだけ。サケは2匹だからまだ脈はあるけど」

漁が終わると、鎌田さんの奥さん手作りの朝食が、船員たちに振る舞われました。鎌田さんたちが獲ったサケがふんだんに使われています。

Q.いつかお父さんみたいになりたいという思いはありますか?
侑馬さん「そうですね、その気持ちはありますね。父は厳しいですけど勉強なので仕方ないかなと思う」


鎌田さん「そりゃ嬉しい。後の世代がいるということは。漁獲を増やして組合をもっと盛り上げて、元々の震災前のやっていたときの漁までに戻したいのが一番」


新たな一歩を踏み出した定置網漁。若い漁師たちが、その伝統を受け継いでいきます。