先月から噴火が続く霧島連山の新燃岳で6日午後、大量の火山灰やガスが火口から流れ下る様子が見られました。専門家は火砕流とみています。

午後1時半すぎ、霧島市牧園町高千穂側から見た新燃岳の様子です。噴煙が火口から南寄りに山肌を流れ下っています。

▶【画像で見る】新燃岳の山肌を流れ下る多量の火山灰とガス

新燃岳は先月、7年ぶりに噴火し、先月27日に起きた噴火が今も続いています。

高温の火山灰や火山ガスなどが火口から流れ下る「火砕流」だったかどうかについて、火山地質学が専門の鹿児島大学・井村隆介准教授は「火山灰や火山ガスの密度が高く、その重さで流れ下ったもので、火砕流といえる」「今後、警戒範囲の火口周辺3キロを超えて流れ下ることもあり得る」とみています。

同じような噴火は、午後5時半すぎにも起きていますが、気象台は「いずれも噴出量が少なく、山の傾斜計にもほとんど変化が見られない。高速で流れ下る様子も確認できないことから、火砕流ではない」とし、専門家と見解が分かれています。