日本人は“温暖化意識”が低い?

そうした中で発表された世界32か国の温暖化対策に関する意識調査。その結果は意外なものでした。

気候変動対策として「個人の行動が必要だ」と感じる人の割合が、日本は32か国中最下位の40%。

しかも4年前から19ポイントも減少しているのです。街で聞いても...

街録「私ひとりがやってもなっていう気持ち」

街録「いざ自分で何かやっているかというと、思いつかない」

こうした声の背景を、地球温暖化問題に詳しい専門家は..

江守正多教授(東大未来ビジョン研究センター)
「講演をしていて、温暖化が心配な人と尋ねるとみんな手を上げる。しかし温暖化が止められると思う人と尋ねると全然手が上がらない。ある意味で問題が大きすぎて、自分が何かしてもどうにかなるものではないと多くの人が感じているのではないか」

加えてここ最近、日本でも海外同様、温暖化に懐疑的な主張がSNSで見られるなど、厳しい現実から目をそむける人が増えているようにも見えます。

この状況に対し、今こそ私たちの意識を変える必要があると江守さんはいいます。

江守教授
「本当に気候変動に対して懐疑的な人は、日本の中で1割ぐらい。しかし『気候変動対策をやりましょう』と言われると、便利で快適な生活を犠牲にして、地球にいいことをしろと言われているような『負担意識』を感じてる人はまだ多い。」

「僕はよく『自分のことは棚に上げて下さい』と言っている。一人一人の生活レベルというより政策レベルで大きく変わっていかなきゃいけない。SNSで意見を発信するとか、投票とか、色々な形で意思を表明することはできるんじゃないかと思います」

温暖化対策が逆風にさらされる中、社会を変える取り組みが求められています。