「1000円弱」問題 誤解の理由は“格闘ゲーム”が関係している?
山内キャスター:
「弱」という漢字も誤解を生んでいるそうです。「1000円弱」は、一体いくらを表すと思いますか。街で聞いてみました。

20代男性
「1000円とちょっとすぎるくらい。1000円よりは多い、1010円とか」
20代女性
「950円から995円くらい。1000円より少ないと思っていたんで」
30代女性
「1000円弱と言われたら1200円くらい。1000円弱だから1000円以下ではないから。1000円は超えて」
30代男性
「1500円を超えてくると弱とはいえないのかな」
10代女性
「950円くらい。1000円弱のお昼とかランチって言われたら、980円とか950円で買えたらラッキーみたいな感じ」

山内キャスター:
広辞苑で調べたところ、この場合の「弱」は、実際の数値よりもすこし少ないこと。つまり、「1000円弱」は1000円よりちょっと少ない金額が正解です。
20代女性
「なんか(自分の)日本語が合っているのかなと思って、ChatGPTにかけたりします。もう不安すぎて」

山内キャスター:
「『1000円弱』をいくらだと思うか」を街で聞いたところ、「1000円未満」「1000円以上」がほぼ半々くらいでした。
【街の声「1000円弱」はいくら?】
▼1000円未満
20代女性:800円
10代女性:950円
40代男性:980円
▼1000円以上
20代女性:1050円
20代男性:1100円
30代女性:1200円

「弱」の意味の取り違えは、どんなところから来ているのか。
芝浦工業大学の原田教授によると、「『格闘ゲーム』などが関係しているのではないか」ということです。
例えば、格闘ゲームだと「弱攻撃」「中攻撃」「強攻撃」などありますが、どれも攻撃ではあります。ですから、「1000円弱」は弱い1000円なので「1000円よりちょっと超えた」金額だと思う。
つまり「ちょっと超えている」という意味に“弱”を捉えているのではないか、ということです

日比麻音子キャスター:
1000円という舞台の中での強弱という意味なわけですね。
割り勘で「それぞれ1000円弱でいいかしら」と言ったときに、誰かがドキッとするわけですね。