備蓄米の流通で、コメの値段は下がってきていますが、備蓄米を取り扱えない小売店では価格を変えられず、厳しい現状が続いています。

新潟市 西区のスーパー『いちまん』です。

【記者リポート】「こちら、コメが販売されているスペース、ピーク時はほとんどありませんでしたが、今は半分ほどが埋まっています」

この日もコメを買い求める人の姿がありました。
【70代】「安いのは買いたいんですが、やっとこれも3日も4日も通って買える状態です」

【60代】「妻の実家が農家だからあまり(米価が)安くなると困るなって。バランスですよね農家と消費者と。今どちらかというと消費者ばかりじゃないですか」

農林水産省によりますと、新潟と長野を合わせた「信越」の小売店で販売されているコメ5キロの平均価格はピークだった5月中旬の4241円から3396円まで下がりました。

全国平均は3835円。地方別でみると最も安いのは「東北」の3259円で新潟・長野の「信越」は2番目の安さです。最も高いのは「東海」の4232円で「東北」よりもおよそ1000円高くなっています。

新潟でもコメの値段は下がりつつありますが、スーパー『いちまん』では…
【いちまん 高井栄二朗 店長】「安くなったとかは一切うちとは関係ないかなと思っています」

去年10月から価格は変えていません。

【いちまん 高井栄二朗 店長】「うちは現状、銘柄米しか扱いがないので、だから備蓄米を諦めた時に、うちはこのまま頑張ってやっていこうかなって半分諦めだけどね」

いちまんは随意契約で備蓄米を購入しようとしましたが、取扱量の基準を満たしていなかったため購入できませんでした。

安い備蓄米が出回ったからといって利益率を下げてまで値下げはできないと話します。
今後のコメの価格について高井店長の思いは…
【いちまん 高井栄二朗 店長】「今年また新米が入ったとしても劇的に収穫量が増えるわけではないかなという感じはしているので、本当に適正価格で手ごろな値段でみなさんが手に取ってもらえるような状況になってくれれば一番良い」