持続可能でよりよい世界を目指すための国際目標、SDGs。何でも山口県内で一風変わった取り組みが始まったそうなんです。
その名も、SDGsならぬSGDs。
まずは聞き込み調査から。
ディレクター
「SGDsって聞いたことあります?」
tys SDGs担当 クロル舞アナウンサー
「いや、聞いたことないですね」
クロールさんも知らない、SGDsの取り組み。舞台となるのは山口県宇部市にある、松月堂製パンです。
時には、ちくわパンなるソウルフードを生み出し、時には絶滅危惧種のパンを復刻させたりと、今回も期待が持てそうです。
松月堂製パン 井上聖子さん
「こちらの商品、わけあり食パン 1枚丸ごとミルクシュガーラスク(132円)です。へこんでしまって形が悪くなったり、キャンセルが出て市場に出せない食パンを、1枚丸々の形で安くしました。」

食パンを1日かけて乾燥させ、味付けに使うのは練乳ミルクと砂糖。最後はカリッと焼き上げ、素朴な味わいが特徴のラスクに仕上がっています。ただ・・・
井上さん
「1日かけて乾燥してるので、すごく硬いです。必ず飲み物を横に置いて食べてください」
いろいろと堅い話はさておき、ここまでは一般的なSDGsの取り組みのようですが。
ディレクター
「ところで、SGDsってお伺いしたんですけど」
井上さん
「そうなんです、こちらのSGDsです」
井上さん
「弊社の名前の、松月堂製パンです」
おもてなしみたいに言いましたけど、いわゆるギャグだったんですね。難しく考えず、身近な問題として食品ロスについて考えるきっかけになればと、パッケージに遊び心を入れたんだとか。商品開発が始まったのはおよそ半年前。一方、社長オリジナルだという渾身のギャグは、2年前には生まれていたそうです。
井上さん
「もう何年も前から言ってました。ギャグに誰も気がつかないので説明をし始める。説明すると、ギャグって面白くないじゃないですか」
そのわかりにくさから、実は開発当初SGDsを載せる予定はなかったそうです。
井上さん
「GとD間違えてますよって言われたらどうしようかっていうのがあって」
困難の末に生まれたSGDs。
ところで現在、全国では年間522万tもの食品ロスがあると言われ、環境に与える悪影響が問題視されています。その中で廃棄されることが多い食材の一つが、パンなんです。
井上さん
「子供たちももう今SDGsってわかってると思うんですけど、固く考えずに楽しく食品廃棄などをなくしていけたらいいなって思ってます」
笑い、そして食を通じて目指すは笑顔のあふれる、より良い世界です。