なぜ今「ついでワーク」が広がるのか?
野村:
必要な業務を全て運営側が担うのではなく、いかに利用者に楽しみながら協力してもらうか。そこが知恵の絞りどころだということですね。
comugi:
そうです。実は昔から似た仕組みはありました。私が大学生だった頃は、「ピースボート」という世界一周の船旅のポスターを1枚貼るごとに1000円割引されるという制度があり、大量にポスターを貼って無料で乗船する猛者もいました。
野村:
昔からある仕組みが、なぜ今また注目されているのでしょうか。
comugi:
デジタル技術の進化が大きいでしょう。スマホで簡単につながり、写真のような証拠を手軽に送れるようになったことで、実行のハードルが格段に下がったのだと思います。
野村:
人手不足によって事業者が全てを担うことが難しくなる中で、うまく人々を巻き込み、動いてもらう仕組みが今後も生まれていきそうですね。
<聞き手・野村高文>
Podcastプロデューサー・編集者。PHP研究所、ボストン・コンサルティング・グループ、NewsPicksを経て独立し、現在はPodcast Studio Chronicle代表。毎週月曜日の朝6時に配信しているTBS Podcast「東京ビジネスハブ」のパーソナリティを務める。