わかりやすさの野党…既成政党への“ノー”

“自民党の大敗”と“一部野党の躍進”が際立った、今回の選挙。

選挙当日(22日)に行われた出口調査によれば、 自民支持層のうち、自民候補に投票したのは53%にとどまりました。

なぜ、このような結果となったのか…。

選挙の情勢調査などを手掛ける専門家は、こう分析します。

JX通信社 米重克洋 代表取締役
「自民党がもともと持っていた支持層を、ここ数年手放す、はがれる状況になっていて、国民民主党とか参政党に流れる現象が起きている」

例えば、世田谷選挙区を見てみると…

前回選挙と比べ、自民党と立憲民主党が合わせて3議席減らした一方、参政党・国民民主党・都民ファーストの会が、新たに議席を得た形です。

参政党は「日本人ファースト」、 国民民主党は「手取りを増やす」といった、わかりやすいスローガンを掲げ、SNSで支持を集めたと見られています。

米重代表取締役
「既成政党、特に今の自民・公明に対するノーという意思表示は多分に含まれる。物価が高い、 失業率が高いと政権与党には逆風、マイナス。それぞれの“層”を代表する政治勢力が、“多党制”を形作る。そういう時代に変わってきている」

参院選を間近に控えた28日。 石破総理は、都議選で初めて議席を獲得した「参政党」などを念頭に、警戒感をあらわにしました。

石破茂 総理大臣
「いろんな新しい政党が、支持を集めているのはなぜなのか。きちんと党として分析をして、全身全霊、この選挙を戦っていく」

参院選は、7月3日に公示されます。