戦後80年の節目の今年。
遺骨が安置されているという記録が残る島根県松江市内の戦没者慰霊塔を、27日、遺族連合会ら関係者が見守る中、市が確認調査を行いました。

調査が行われたのは、元陸軍墓地があった場所、松江市の緑山公園です。

松江には、日露戦争後、歩兵第63連隊が編成され、その戦没者らの墓地があったことから、緑山(りょくざん)ではなく、「ロクサン公園」の愛称で親しまれてきた場所です。

その一角に、1948年に建てられた戦没者慰霊塔。
近年、残された文献や遺族の証言などから慰霊塔の中に遺骨が残されている可能性があることがわかり、
27日、市が、壁の一部を取り除き、調査を行いました。

中は空洞になっていて、さらに、土を50センチほど掘り下げましたが、遺骨などは見つかりませんでした。

松江市都市整備部 井上雅雄 部長
「これをもって、この慰霊塔の価値そのものがどうのこうのということではない」
「今後とも、公園施設の一部として、適切に管理はしていきたい」

松江市遺族連合会 角田一夫 会長
「市として公園を大事にしていただければ、おのずとして、慰霊塔も浮かび上がってくるのではないかと思う」
「遺族としても、何らかの機会に慰霊をしていかなければいけない」

市は、遺族連合会など関係者らと相談しながら、今後の調査の進め方を検討するとしています。