豪快な2尺玉の打ち上げで知られる山口県美祢市の秋吉台の花火大会が、今年は中止されることになりました。理由は、春に行われた山焼きでした。

25日、秋吉台観光まつり実行委員会が発表しました。実行委員会によりますと、花火大会は今年9月に実施される予定でしたが、先週開かれた実行委員会で中止を決めました。

美祢市観光協会 藤里佳久 事務局長
「正直な話、そのときにはこんなことになるとは思っていなかったですね」

中止の理由は、春に行われた山焼きです。ことしの山焼きは雨などの影響で3回延期になり、山焼き当日の朝も濃い霧が立ちこめ、枯れ草は湿っていました。

着火作業
「厳しいなー!厳しい!火が中へ入って行かんからね」

火は燃え広がらず、およそ1時間半で終了となりました。山焼きで燃やされるはずだった枯れ草がそのまま残っていて、花火の打ち上げで火が燃え移るおそれが否定できないとしています。

美祢市観光協会 藤里佳久 事務局長
「そうなったときに秋吉台全体に延焼してしまうことも考えられますし、大火事ということになりますので、そういった危険性をはらんだ状態で花火を強行することにはならんかったと」

2尺玉を打ち上げる数少ない花火大会で、巨大な花火が秋吉台の自然の中で打ち上げられる様は壮観です。

秋吉台はこの時期は新緑が芽吹いていますが、今年は枯れ草が残ったままになっていました。

岡山県からの観光客
「昔のようにいつでも楽しめたらいいのになあって」
山口市からの観光客
「きれいなところでせっかく上がるんだったら見たかったですね。来年あったらぜひ行きたいです」

実行委員会では散水などの対策も検討しましたが、火が飛び散る範囲も広く、実施は不可能と判断しました。花火大会は中止となりましたが、今後、観光まつりとして花火に代わるイベントを検討したいとしています。