小泉農林水産大臣は、コメの出来具合を示す指数「作況指数」の廃止を表明しています。コメ作況指数と生産現場とのズレはなぜ生まれるのか?農家への取材でそのカラクリがわかってきました。

宮城県登米市のコメ農家、阿部善文さん。16ヘクタールの水田で「ひとめぼれ」や「つや姫」などを生産しています。阿部さんが見せてくれたのは、コメを出荷する際に粒の大きさを選別する「ふるい」です。

コメ農家 阿部善文さん:
「コメの厚さが1.95ミリ以上、それから1.9ミリ以上のコメで選別されて一般に流通されている」

農家の多くは、ふるいの目が「1.9ミリ前後」のものを使っていると言います。このふるいを使うことで、粒の小さなコメは下へとふるい落とされていき、粒の大きなコメだけが残っていくことになります。これに対し、農林水産省が作況指数をまとめる際は「1.7ミリ」のふるいの目を基準として使っているというのです。