イランの核施設攻撃に踏み切ったアメリカ。地中貫通弾バンカーバスターを使い「深刻な被害を与えた」と発表しました。今後のイランの動きが注目です。
アメリカ トランプ大統領
「米軍はイランの3つの主要な核施設に大規模攻撃を実施した」
21日、フォルドゥ、ナタンズ、イスファハンの3か所の核施設に攻撃を行ったと発表したトランプ大統領。「イランの主要なウラン濃縮施設は完全に消滅した」と主張しました。
イスファハンの核施設をとらえた衛星写真では、攻撃後、多くの建物が破壊されたことが分かります。また、イランの核開発の中核ともされるフォルドゥでは地面に複数の穴があいたことが確認できます。
作戦名は「ミッドナイト・ハンマー」、アメリカの制服組トップは7機のB2爆撃機が14発の大型地中貫通弾バンカーバスター「GBU-57」を投下したと明らかにしました。
アメリカ 米軍制服組トップ ケイン統合参謀本部議長
「この兵器が実戦で使われるのは初めてだ」
アメリカ中西部ミズーリ州を出発した爆撃機は空中給油を受けながら18時間飛行し、イランに到達。核施設への攻撃は25分間ほどで行ったといいます。
アメリカ 米軍制服組トップ ケイン統合参謀本部議長
「初期の分析では3つの核施設は極めて深刻な被害を受けた」
ただ、イランがなお核開発能力を保有しているかについては「コメントするのは早すぎる」としています。
こうしたなか、トランプ大統領からイランの体制転換が起きる可能性に触れた発信が。
アメリカ トランプ大統領
「イランの現在の政権がイランを再び偉大にできないのであれば、なぜ体制転換が起こらないのだろうか?」
イランの最高指導者ハメネイ師に対し、核放棄に応じるよう圧力を強めたものとみられます。
「アメリカが攻撃に参加したことでイランが報復に出るのか、世界が注視しています」
注目されるイランの出方。アメリカ・ルビオ国務長官はFOXニュースの番組で「我々はイランと戦争をしようと考えていない」と話し、報復に出ないよう警告しています。
アメリカ ルビオ国務長官
「イランが我々を攻撃すれば、見たこともないような攻撃を受けるだろう」
一方、イランのペゼシュキアン大統領はフランスのマクロン大統領との電話会談で「アメリカが攻撃をしかけてきた」と非難し、報復を示唆したということです。
また、イランの国会は原油輸送の要衝ホルムズ海峡の封鎖を承認。
決定には最高安全保障委員会の判断が必要ですが、現実となれば日本をはじめ、世界に大きな影響を与えるのは必至です。
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