幸せな家庭が引き裂かれていく
「おめでとうございます。お二人は第一部隊に配属されます」

今年の作品で表現したのは「家族の絆」父と長男そして長女までもが戦地に赴くことを余儀なくされ、幸せな家庭が引き裂かれていく様子が描かれています。

(脚本を担当 野原千誉さん)
「家族と離ればなれになってしまう戦争の恐ろしさ。今ある日常が当たり前ではないということを見に来てくれたみなさんに伝えたい」

実行委員の6人は今年3月、沖縄に帰省し平和祈念資料館やひめゆりの塔を視察。さらに高齢者から過酷な体験を聴くなどして作品の構想を膨らませていったといいます。
(実行委員長 大田清音さん)
「食べ物もなく水もなく苦しく、とにかく生きることだけを第一に考えていたというのを聞いてから昔の出来事を忘れてはいけないし、風化させてはいけないなと強く感じました」

5月に脚本が完成。そこからは週5日の猛稽古で本番にそなえました。演技指導を行ったのは津山市の劇団員、角野さんです。
(みゅーじかる劇団きんちゃい座 角野功一さん)
「目的が明確になっていて『自分たちがしないといけない』という熱い思いが私たちの心を打つので一生懸命お手伝いしたいという気持ちになりました」