トランプ氏は“怖い上司”?…打開策に妥協は許されず

しかしそんな中、自動車関税をめぐってトランプ大統領は…

トランプ大統領
「(自動車)関税を近く引き上げるかもしれない。アメリカに工場を建設する可能性が高まる」

関税の引き下げどころか、“引き上げ”に言及。日本の政権幹部からはこんな嘆きも…

日本の政権幹部
「怖い上司に何でも報告を上げられないのと一緒で、ベッセントやラトニックもトランプ大統領に上げてないんだよ

最終的にはトランプ氏の決断に左右されるなか、首脳会談でも決着できなかった日米交渉。トランプ氏は強気の姿勢をのぞかせます。

トランプ大統領
日本は手強い。しかし我々は『この金額(関税)を支払わないといけない。嫌なら取引しなくて良い』との書簡を送るだけだ」

石破総理は帰国後、野党との党首会談で「自動車関税をめぐる隔たりが大きかった」と説明。首脳会談に注目していた自動車部品メーカーの会長は…

ヒルタ工業昼田真三会長
「(当初アメリカは)日本が最優先で交渉する話だったでしょ。最優先で交渉するということは、最初に解決するだろうって私は思うわけ。具体的な話が出てこないので、相当時間がかかる。話は進んでいないんだなと…

アメリカ向けの製品の受注が、今月から1割ほど減る見通しのなか、今後については…

昼田会長
「先が見えないのは、どうしても発想がネガティブになりますよね。設備更新とかを先延ばしにするとか」

ただ、すそ野が広い自動車産業だけに、拙速な妥協は避けるべきだと訴えます。

昼田会長
少々時間がかかっても、我々に良い方向の結論になるとありがたい。あきらめて投げ出したら、10年後、20年後も影響ある話なんで」

日本の基幹産業を揺さぶるトランプ関税。“延長戦”となった交渉で、打開策はあるのでしょうか。